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1・3・5手実戦型詰将棋
著者 飯野 健二
サイズ:新書変型 ページ数:288
ISBN 978-4-262-10136-1
〜目次〜
1手詰問題
3手詰問題
5手詰問題
〜メッセージ〜
「どうすれば勝てるようになりますか?」 アマチュアの方からよく受ける質問です。棋力に応じて、上達法はそれぞれ異なってきますが、級位者のみなさまにはまず「詰み」をしっかりと習得してください、とアドバイスしています。
序盤は定跡本で勉強しているし、中盤もそれなりに指せる。だけど終盤が苦手でよく逆転負けを喫して悔しい思いをする──こういう方は少なくないと思います。将棋は玉を詰めれば勝ち、というゲームです。どんなに苦しくても先に玉を詰めれば勝ち、逆にどんなに途中でリードしていても先に玉を詰まされたら負け。つまり「詰み」というのは、勝敗に直結してくる大事な技術なのです。
詰みの技術を磨くには、詰将棋をたくさん解くこと。これが最適のトレーニングです。そこで本書では、実戦で役に立ちそうな1手詰め、3手詰め、5手詰めの問題をたくさん用意しました。難しいことは考えず、片っ端からどんどんトライしてみてください。とにかく数をこなすことがポイントです。短い詰将棋が確実に解けるようになると、勝率はグンと上がります。そして、この“確実に”という部分が実はとても大事なのです。
詰将棋が解けるということと、実戦で詰みの技術が発揮できるということはまた別物です。今ひとつ終盤力が伸び悩んでいる方は、その辺りに原因があるのかもしれません。だから、今さら短い詰将棋なんて…とあなどらず、徹底的に基本反復することをお勧めします。本書はその訓練に最適です。
最後に、問題のクオリティーについて述べさせてください。本書の問題を作成するにあたって、編集担当からは「なるべく実戦で使えそうな問題を。妙手、奇手の類は必要ありません」と念押しされました。棋士の習性としては、問題に作品性を持たせたいというのが本音です。それに、作意の少ない凡作を公然と発表するには内心「どうかな…恥ずかしいな」という複雑な思いがあります。しかし編集担当は「その凡作こそが必要」というのです。確かに言われてみれば、実戦の詰みというのは駒を取ったり、ベタベタと打ったり…など、ありきたりな手順です。また成っても、成らなくても可だったり、遠くから打っても、近くから打っても同じだったりします。そういう曖昧さが実戦では往々にしてあります。ですから、今回は意識的に実戦的な問題をたくさん作りました。この点をご理解ください。
本書がみなさまの棋力向上の一助となれば幸いです。
価格 : 1,045円(税込) |
ポイント : 9 |
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